2017.06.01

アジサイ寺

アジサイ

6月になりました。この時期に咲く花といえば紫陽花です。 今回は、梅雨時を彩る花「紫陽花」についてのお話です。

アジサイ寺紫陽花を見に行くといえばアジサイ寺に行く方が多いとおもいます。
アジサイ寺は全国各地にあります。関東では鎌倉の、明月院と長谷寺が有名ですね。
では、なぜお寺に紫陽花が植えられるようになったのでしょうか。

戦後、紫陽花の咲く梅雨時は気温の変化が激しいため、現在のように医療が発達していない時代には多くの病人や病死者が出ていました。
そのため寺によっては死人に手向ける花と呼ばれていたようで、特に流行病が発生した地域では多く植えられました。
また時代が進み、流行病で多数の死者が出ることはなくなりましたが、紫陽花は挿し木などで増やすのが容易であること、見た目が美しいことから全国のお寺で植えられるようになりました。

紫陽花は日本が原産国である為、日本の気候・風土によく合い、また半日陰にも比較的強いことから、樹木に覆われたお寺の境内でもきれいな花を咲かせます。

また、紫陽花は奈良時代から存在する品種です。
江戸時代には、土質などによる花の色の変化のせいで、人の気持ちが移り変わるように見え、紫陽花の花言葉でもある「移り気」「浮気」「心変わり」「裏切り」の象徴として人気がなかったようです。人気が出るようになったのは、第二次世界大戦後です。

現在では、多様な色や品種のバリエーションで人々を魅了します。

アジサイ雨ばかりで出掛けるのが憂鬱になりますがアジサイ寺に足を伸ばし、紫陽花を愛でて過ごして下さい。