2019.04.01

桜の季節

桜の季節は出会いと別れの季節でもあります。
卒業や就職など人生の節目のときにに咲く桜。

桜を見るといろいろな事を思い出す方も多いのではないでしょうか。
そんな心の原風景にある桜についてのお話です。
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お花見

お花見と云えば桜、桜と云えばお花見を連想させるほど蜜月関係の両者ですが、お花見の始まりはいつ頃なのでしょうか。
有力な説では、奈良時代の貴族が中国から伝来した梅を鑑賞したのが始まりとされ、その後平安時代に桜に変わったとされています。

現在のように庶民に親しまれるようになったのは江戸時代。8代将軍徳川吉宗が1720年に大規模な桜の植樹を行い、庶民でも楽しめるようになりました。
また、川沿いに多く見られるのは埋め立てた土地に人々を集めて地盤を固める狙いがあったそうです。

リラックス効果

昨今のお花見では桜を鑑賞するというよりも、大勢で集まりお酒を呑む。というのが主になっている方も多いと思います。
なんとなく桜を見ながら春の陽気の中、お酒を呑むとつい気分もよくなり話に花が咲くというものです。

しかし、そのなんとなく見ている桜のピンク色にはリラックス効果があると言われています。
ざっくばらんに話ができるのはお酒の力だけではないようです。
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ワシントンD・C の桜

現在アメリカはワシントン、ポトマック公園周辺には8000本以上の桜が咲き誇っている。
日本だけと思われがちだが100年以上も前からワシントンでは人々に愛されている。
その陰には「桜をワシントンに」という強い思いから長年に渡る苦労の末、植樹に成功した4人の物語がありました。

紀行作家であったエリザ・シドモアは1884年に日本に訪れた際、桜の美しさに魅了され地元ワシントンに桜並木を作ろうと植樹を計画します。
この時期同じく桜に魅了された植物学者のデイビット・フェアチャイルド、ウイリアム・タフト大統領夫人、日本の科学者である高峰譲吉博士らの尽力によって苦労の末、植樹に成功します。
アメリカ政府からはこのお礼としてハナミヅキが送られ、日比谷公園に植えられました。

彼らを魅了した桜は現在ワシントンの人々を魅了し、日本にも影響を与えていると考えると感慨深いものがあります。

美人薄命

桜は開花から2週間ほどでその花を散らすことから美人薄命の象徴ともいわれています。
楊貴妃やクレオパトラのように短いながらも多くの人々を魅了する桜。
盛大に咲き、パッと散りゆく様の儚さと潔さがが人々を惹きつけるのでしょう。

今年の桜はどんなことを思い出させるのでしょうか。