- 2014.05.01
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強い生命力の雑草、どんなものがあるの?
春も過ぎ、木々の新芽も伸びて、新緑の深まる時期がやってきました。そんな中スクスクと成長してくるものの一つに雑草があります。アレルギーを引き起こしたり、花壇に郡を作っていたりとなかなかに頭を悩ませる雑草。普段何気なく目にしていますが、実際どんな種類でどんな名前なのでしょうか。今回のコラムではその辺りに注目してみましょう。
一言で雑草とは言ってもその種類はかなり多く、生える場所も様々です。その中で私たちに身近な場所で言うと、家庭の庭・芝生・生垣・周辺道路などがあります。芝生に生える種類としては、大きく分けて、「広葉雑草」と「イネ科雑草」があり、芝生用の除草剤はどちらか一方にしか効かないものがほとんどだったりするので注意が必要です。特徴としては、葉脈が網の目のようになっているのが広葉雑草、葉脈が平行になっているものがイネ科雑草になります。イネ科雑草は春になると私たちを悩ませる花粉症の原因にもなるので、頭を悩ませる一因ですね。ここで今紹介した広葉雑草とイネ科雑草でどんなものがあるのかご紹介します。
◯広葉・一年生雑草◯
〈ホトケノザ:シソ科 10〜6月〉
葉の模様に特徴があるので見分け安い雑草です。茎の断面が角張っているのも特徴の一つです。放っておくと群生します。群生する前に抜いてしまうか。刈り込みする事で駆除が可能です。
〈ブタクサ:キク科 4〜9月〉
元々は北アメリカ原産の帰化植物です。土の柔らかい場所に多く発生します。葉は全体が三角状ですが、2重に深い切れ込みが入り、細かく入り組んだ形になっています。8〜9月に緑色の花を穂状につけますが、この花の花粉は風でよく飛散し、アレルギーを引き起こすので花粉症の原因としても有名です。
◯広葉・多年生雑草◯
〈カタバミ:カタバミ科 4〜11月〉
カタバミは球根と強い根を持ち、ほふく系と種子で繁殖する厄介な雑草です。葉が緑色をしているのがカタバミで、赤いものがアカカタバミという変種です。黄色い可憐な花とは裏腹に、実になると弾けて四方八方に種が飛散し強力な繁殖力を見せつけてくれます。一度繁殖してしまった場合、抜いて根絶するのは無理だと思った方が良いです。
〈ヨモギ:キク科 2〜10月〉
道端や空き地など至る所の生育し、普段は雑草としてあまり歓迎されませんが。実が私たちの生活と大変縁が深い雑草です。葉は羽状に深く切れ込んでおり、葉裏には綿毛が生えていて白く見えます。葉は直立し、多数枝分かれして、8〜10月に枝先に黄緑色の花を付けます。若葉は草餅の材料として使われます。
◯イネ科・一年生雑草◯
〈エノコログサ:5〜10月〉
別名ネコジャラシとしても有名なエノコログサですが、漢字では「狗尾草」と書きます。元々は犬の尻尾に似ている所から「犬ころ草(狗の子草)」とも呼ばれていたそうです。おなじみの穂から繁殖していくので、繁殖を防ぐ場合は春先のうちに除草し、除草剤をまくと効果的でしょう。
〈スズメノテッポウ:10〜6月〉
花粉症の原因植物の一つです。穂に付いた種子の色がオレンジ色で、似た近縁種にセトガヤがありますが、こちらの種子の色は白なのでそこで違いが分かります。比較的ねは浅く、除去はしやすい雑草です。
◯イネ科・多年生雑草◯
〈ススキ:4〜11月〉
日本の風物詩として有名なススキですが、葉の周辺が鋭くギザギザしており、不用意にススキの群生した中に入ると切り傷を負うので注意が必要です。ススキには地下に伸びる茎があるので。駆除の難しい雑草の一つです。根を抜く場合、少しでもその茎が残っていると再生する恐れがあります。
〈カモガヤ:4〜10月〉
花粉症の原因植物の一つです。スギ花粉よりひどい症状を引き起こす事もあります。開花時期が7〜8月なので、それよりも早く除草するのが健康被害の影響は少なくなります。放置されると茎が多数群になり、除草が困難になります。
以上が代表的な雑草の一例でした。一度は耳にした事のある雑草だったのではないでしょうか?花粉症に悩まされている人にとっては名前すら聞きたくないかもしれませんね。
さて、次回コラムではこの頑固な雑草たちの駆除方法をもっと掘り下げてご紹介ていきたいと思います。