2014.06.01

強い生命力の雑草、その対処法とは?

緑深まる5月も終わり、雨の香り漂う梅雨の時期がやってきました。これから始まる厳しい夏に向けて、植物たちにとっては恵みの時期となるのでしょうか。葉に雨粒が弾けている姿は見ている私たちにとっても良い癒し効果になりそうです。さて、今回のコラムでは前回お話していました雑草についての続きです。今回は、強い繁殖力の雑草たちの対処法についてご紹介します。

—雑草たちと向き合うには?対処法はどんなものがあるの?

雑草

◯根気のいる作業?“ひたすら抜く”◯

対処法としては手間のかかる作業ですが、一番簡単かつ薬剤を使わない為人や環境にも優しい方法です。しかし、やるとなると毎日少しずつ抜くというくらいの覚悟が必要かもしれません。小さいうちから抜けるものは根っこから抜き、ツメクサなどの小さいうちに抜きづらい雑草は少し成長させてから抜きましょう。カタバミなどの地下茎で繁殖する雑草は、ピンセットなどを使って根を全て除去すると繁殖を抑えられます。

◯芝生と一緒に?“刈り込む”◯

芝生に生える雑草に対しての対処法となりますが、芝生は刈り込み頻度を上げる事で密になるという性質があります。芝生が密になる事で地面に日光が入りにくくなる為、雑草の種が発芽しにくく、さらに成長しにくくなるというわけです。逆に人が踏んだりして芝生が薄くなっているところは雑草が生えやすくなります。
また、雑草の長さは20mmよりも短くすると増えやすくなる傾向にあるそうなので、芝生の高さは20mm以上にしておくと雑草繁殖の予防になります。

◯事前予防?“雑草を生えにくくする”◯

雑草が発芽する前の対策として、土壌処理剤を散布して生えにくくする方法があります。土壌処理剤によって地表に処理層という層が出来、伸び始めた雑草の芽や根から吸収されます。その為、雑草は発芽すると枯れてしまうのです。土壌処理剤にはテマナックスやシマジン、フロアブルなどがあり、効果は2ヶ月程あると言われています。
土壌処理剤を使用する時期は、雑草発芽前〜萌芽期にかけてとなります。

◯これで一網打尽?“除草剤を散布する”◯

生えてしまった雑草をなくしたい場合には、除草剤の散布が必要です。除草剤を使用するにあたり、どのような雑草が生えているのかをきちんと把握し、その雑草に適した除草剤を選びましょう。除草剤には大きく分けて、広葉雑草に効くものと、イネ科雑草に効くものとがあります。

広葉雑草→MCPP、ザイトロン

イネ科雑草→アージラン

雑草を観察して、上記2種類生えている場合には除草剤を混ぜて散布します。
これらの芝生用除草剤は、芝生用といえど量が多過ぎると芝生にもダメージが出てきてしまいますので、用量はちゃんと守るようにしましょう。芝生が弱っている時や気温が高い時期の散布は薬害が出やすくなるので使用は控えましょう。

いかがでしたか?
今回のコラムでは前回に引続き雑草について掘り下げてお話しました。早めの対処が雑草には効くようです。雑草に悩まされている方は、夏が来る前のまだ過ごしやすい今の時期に対処してみてはいかがでしょうか?