- 2015.03.01
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春を彩るシャンデリア
朝晩はまだ少し冷え込みますが、少しずつ春の気配を感じる時期になってきました。河津や熱海の辺りではもう桜は満開を迎え、梅の花もそろそろ終わりに近づいています。となると、こちらもそろそろ桜が街中を彩る時期になってきました。さて、皆さんはそんな桜と同じ時期に花を付ける、良い香りを放ち、花が咲いた姿はまるで白いシャンデリアのような花があるのをご存知ですか?今回のコラムではそんな“モクレン”についてご紹介します。
―モクレンてどんな花?
3月中旬頃から、桜に混ざって花を咲かせるモクレン。園芸上でモクレンというと、“シモクレン”を指します。シモクレンって何?と思う方も多いかと思います。そんな時、漢字直してみるとどんなものなのか分かりやすいです。シモクレンは“紫木蓮”と書きます。モクレンという名前を聞いて、冒頭でもお話したような白いお花の姿を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?その白いお花のモクレンは“ハクモクレン(白木蓮)”の事で、先程のシモクレンとハクモクレンの雑種が“サラサモクレン(更紗木蓮)”になります。こちらのサラサモクレンは淡いピンク色の花で、少し桜に似ているかもしれないですね。そしてモクレンという言葉はこのシモクレンとハクモクレンの総称として使われています。ちなみに、この総称の別の呼び名として“マグノリア”という呼び方があります。こちらは北米産のモクレン属の花木の総称で、モクレンの他にコブシやタイサンボクなども含まれるそうです。どちらにせよ樹皮・花に芳香があるのが特徴になります。
ここで先程述べたモクレンの種類と、その他の花木を少しご紹介しましょう。科属名:モクレン科モクレン属
花期:4~5月科属名:モクレン科モクレン属
花期:3~4月科属名:モクレン科モクレン属
花期:3~4月※モクレンの開花時期の順番は、ハクモクレン→サラサモクレン→シモクレンの順になります。
科属名:モクレン科モクレン属
花期:3~4月科属名:モクレン科モクレン属
花期:6~7月—コンパス・フラワー?実は恐竜も食べていた?
モクレンは蕾の時に必ず北を向く事から、別名「コンパス・フラワー」と呼ばれています。蕾が北の方向を向く理由としては、よく日の当たる蕾の南側がぷっくりと膨らむ事で先端部分が北を向くそうです。
また、モクレンは「地球上最古の花木」とも言われており、恐竜時代(白亜紀)の地層からモクレンの仲間の化石が発見されています。つまり、恐竜たちと同じ時代を生きていたという事になります。草食の恐竜たちがごはんとして食べていたかもと考えると、なんだか嬉しくなってしまいますね。いかがでしたか?今回のコラムでは春を告げる花モクレンに注目してみました。街中で良い香りが漂ってきたら、モクレンかもしれません。桜に負けず劣らずのその美しい姿をぜひ探してみて下さいね。
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