2008.03.01

「植物の『オス』と『メス』」

 人間をはじめ、ほとんどの動物には個体ごとにオスとメスの区別があります。

 しかし植物の場合は、多くの植物は「雌雄同株(しゆうどうしゅ)」と言い、同じ株(個体)にオスとメスが備わっています。その中でも、ひとつの花に“おしべ”と“めしべ”のある花を両性花と言います。

ソテツ(メス)

 また、ひとつの株におしべだけの「雄花」・めしべだけの「雌花」を咲かせる植物を「雌雄異花(しゆういか)」と言います。これは、雌雄同株なのですが、オスの花とメスの花が別々いうことになります。そのような花のことを単性花と言います。

 
 動物と同じように、個体ごとにオスとメスが分かれている植物を「雌雄異株(しゆういしゅ)」といいます。オスの株には雄花、メスの株には雌花しかつけません。代表的な植物でイチョウ・ソテツ・ヤナギ・キンモクセイ等があります。

ソテツ(オス)

 街路樹や公園等でイチョウを見る事も多いと思いますが、ギンナンをつける木とつけない木があることにお気付きでしたか?ギンナンをつけるのはメスの木だけです。秋にギンナンが落ちて臭かったり掃除が大変だったりするので、街路樹等はオスの木を植えることが多いです。

 
 またキンモクセイは、日本には雄株しかないと言われています。原産国は中国で、日本に持ち込んだ人がオスの木しか持ってこなかったのでしょうか。10月頃に良い香りを放っているキンモクセイ、全てオスの木ということになります。もちろん実もつけません。

 身近な植物について、改めて調べてみるのも楽しいかもしれませんね。