- 2008.12.01
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「ポインセチア」
クリスマスツリー同様、この時期になると目にする植物のひとつに「ポインセチア」があります。クリスマス=ポインセチアと言っても過言ではないと思います。多くの方が知っている事と思いますが、ポインセチアについていくつかのポイントを押さえておきます。
まず第一に、赤い部分は花ではないということ。赤い部分は「苞」といって葉の一部なのです。花は中心の黄色い部分で、花びらはありません。またポインセチアは「短日植物」で、日照時間が12時間以下の日が40日~50日間続くことにより、花芽がつきはじめて苞が赤くなります。日照時間が12時間を超えているうちは葉は緑色のままです。日本でクリスマスの時期に苞を赤くするには「短日処理」と言って9月頃から人為的に日照時間を短くする必要があります。第二に、クリスマスの花として有名なポインセチアですが、実はメキシコ原産の植物で寒さに弱いということ。十分な日光と、夏は冷涼・冬は温暖な気候を好みます。つまり日本の冬はポインセチアにとって厳しい環境ということになります。この時期の管理方法としては日中は日当たりの良い窓際に置き、夜は部屋の中央に移動して外気の影響を受けない場所に置く必要があります。
第三に、ポインセチアは「トウダイグサ科ユーフォルビア属」の植物で、葉や茎を傷つけると白い樹液が出てきます。この樹液は有毒なので、犬・猫などのペットが誤って口にしないよう注意する必要があります。人によっては触れるだけでかぶれてしまう人もいるようです。
近年品種改良が盛んに行われ、赤だけでなく白・ピンク・黄色・マーブル・斑入りなど様々なポインセチアを見ることができます。鉢植えのイメージのあるポインセチアですが、宮崎県の日南海岸には5万本以上の地植えのポインセチアがあるそうです。一度見てみたい場所のひとつです。
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