2009.01.01

「門松」

 門松-1
 正月といえば、おせち料理・初詣等と共に「門松」は欠かせないものだと思います。さて今回は、門松について少々書かせていただきます。

 門松とは、お正月を迎えるにあたって門や玄関にかざる松のことを言います。この松を目印(依代:よりしろ)として「年神」がやってくると言われています。

 門松-2 
 門松を飾る時期としては、現代ではクリスマス飾りが終わってから飾ることが多く、12月26日以降に飾るところが多いようです。古くは正月事始めの12月13日に飾ることが多かったようです。ただし、29日は「九松→苦待つ」や「二重苦」、31日は「一夜飾り」として年神に失礼なので避けるのが良いと考えられています。

 取り外すのは1月7日が多いようです。元旦から門松を取り外すまでの期間を「松の内」と言いますが、地方によっては4日・6日・15日と、様々なようです。

 門松はほとんどの場合中心に竹が3本、その周りが松に囲まれています。地方によっては松と一緒に葉牡丹・南天・千両・万両等を入れる場合もあります。

 竹の先端が斜めにカットされているものと真横にカットされているものなど、様々なタイプのものがあります。斜めにカットされているものは「削ぎ(そぎ)」、真横にカットされているものは「寸胴(ずんどう)」と言われ、当初は寸胴の門松だけだったのが、徳川家康の時代に削ぎが始まったと言われています。

 オリジナル門松
 取り外したあとの門松ですが、「左義長(さぎちょう)」と言い小正月(旧暦1月15日)に行われる火祭りによって焼くのが伝統的な処分方法となっています。焼くことによって、出迎えた年神を炎と共に見送る意味があるとされています。地方により、どんど焼き・どんと焼きなど様々な呼び方があるようです。

 毎年12月中旬の大安に、ほかの場所よりも一足早く銀座のデパートに大きな門松が登場します。高さ3.6m重さ120kg、胴回り2.6mとの事です。職人さん達が現場で材料から組み立てているとのことですが、昨年は見ることができなかったので、今年はぜひ見たいものです。