- 2009.07.01
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「サンセベリア」
このコラムでも何度か登場している「サンセベリア」。名前は知らない方でも見たことがある方は多いことと思います。今回はそのサンセベリアに注目してみたいと思います。
サンセベリアは、リュウゼツラン科チトセラン属の多年草です。アフリカや南アジアの乾燥地帯を原産とする、いわゆる「多肉植物」の仲間です。最も有名なサンセベリアとしては「サンセベリア・ローレンティー」で、見た目から「トラノオ(虎の尾)」とも呼ばれています。正式な和名は「フクリンチトセラン」と言い、サンセベリアといえばこれを指すくらい代表的な品種となっています。サンセベリアの茎は地下にあり(地下茎)、葉だけを地上部に出しています。長期間育てているうちに葉が増えてきた場合は、根にも見えるこの地下茎を切り、「株分け」によって増やすことができます。葉を数個に切って土に挿すことによる「葉挿し」でも増やすことはできますが、斑入り(ふいり)の品種については斑がなくなってしまいます。
大変丈夫な植物なので手のかからない植物ですが、サンセベリアを育てるにあたって最も注意しなくてはならない点は給水です。元々乾燥地帯に生育しているだけに乾燥には強く、インテリアグリーンとして飾る際にも給水不足によって枯死することはあまりありません。注意するべき点は、気温が10℃を下回るような時期になったら給水を一切しないということです。以前この欄でご紹介したことがありますが、低温の時期になると植物は「休眠」します。特にサンセベリアの場合はこの時期の給水は厳禁です。給水する事により、根が腐って枯れてしまうからです。それさえ注意すれば、サンセベリアを長い間楽しむことは難しいことではありません。
その他、多くのマイナスイオンを発生する植物としても一時期話題になりました。マイナスイオンは目に見えるものではありませんが、オフィスなどに飾ってみるのも良いかもしれません。園芸店やインテリアショップで簡単に手に入れる事ができ非常に育てやすい植物なので、ご自分で植物を世話したことがないという方にはおすすめの植物です。
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