- 2009.08.01
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「管理方法 ~夏~」
以前、観葉植物の冬場の管理方法について書いたことがありましたが、今回は夏場の管理方法についてアドバイスさせていただきます。
観葉植物のほとんどが熱帯・亜熱帯地方を原産としており、気温20℃前後以上が生育に適する温度となっています。関東では5月の連休明けころから10月末頃までは観葉植物も戸外で生育することができます。その時期は植物も活発に生長する時期なので、十分な日光や水分を必要とします。その「日光」と「水分」で注意しなくてはならない点が数点あります。
「水分」・・・当たり前ですが、冬場に比べて水分を吸う量が増えます。植物自体が根から吸うのに加えて、気温による土中の水分の蒸発もあります。また、主に葉から水分が蒸発する、蒸散(じょうさん)もあります。夏場の給水は、土が乾いたらすぐに鉢底から染み出るまでたっぷり給水するということが基本です。半日もしくは数時間遅れるだけで手遅れになる植物もあります。植物の種類や置き場所により乾く速度が違うので一概に○日に一度とは表現できませんが、簡単に表現すると上記のようになります。
「日光」・・・強ければ良いというわけではありません。冬場の間は室内の明かりや弱い日光しか浴びていなかった葉が、急激に夏の強い日光を浴びると「葉焼け」という症状を起こし、葉が落ちてしまいます。そのためわたくし達は観葉植物を戸外に出す時期になると、「寒冷紗(かんれいしゃ)」と言われる遮光シートの下に植物を置きます。そうすることにより夏場の強い直射日光を半分ほどに抑えて日光を当てることができます。もしくは冬場についていた葉をすべて落とし、直射日光の下で新しい葉が出てくるのを待ちます。直射日光の下で出てきた葉は、葉焼けは起こりません。
我々人間は夏は薄着になり冬は厚着になるなど、気候・気温の変化に対応しています。食べ物や飲み物の種類や温度も変わってくると思います。植物は自らそのような事ができません。本来熱帯に生育している観葉植物については、我々が手を貸してあげて生育しやすい環境を整えてあげる必要があります。気温の高い夏場の植物の管理は、冬場の管理に比べたら手間はかかりますが、上記の点に注意していれば難易度は低いです。毎日のように生長していく植物もありますので、この時期は植物の生長が目に見えてわかりとてもおもしろいと思います。ただし、生育が早い植物ほど水分を吸う量が多いので、水切れには十分注意してください。
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