2015.02.01

愛を込めて“花束”を

年が明けて、あっという間に1ヶ月が経ちました。これからの時期、そろそろ梅の花が咲き始め、あと半月もすれば見頃を迎えます。そして街中では、店頭にいろいろな種類のチョコレートが並び、一気にバレンタインのムードです。女性はクリスマスと同じくらい楽しみな人も多いのではないでしょうか?気になるあの人にチョコレートを選ぶ瞬間は何回経験してもドキドキしますよね。けれど最近は女性だけでなく、男性から女性に花を送る事も増えて来ているそうです。さて、今回のコラムではそんな“男性からのバレンタイン”に注目してみましょう。

—バレンタインの始まり

以前のコラム「チョコレートより植物の“ハート”を贈ろう」の中でも少しお話しましたが、日本でのバレンタインは女性から男性へ愛を伝える日とされています。しかし世界では女性だけと限定せず、男女共に愛を伝え合う日とされています。
その始まりは古代ローマ時代へと遡り、戦時中古代ローマ皇帝クラウディウス2世は、兵士が家族や恋人を恋しがり軍の士気が低下しないよう兵士たちの結婚を禁じていました。その時にキリスト教司祭・聖ヴァレンティヌスは、結婚を望む兵士の為に内緒で結婚式をとり行っていました。その事が皇帝の耳に入り、269年の2月14日に聖ヴァレンティヌスは処刑されてしまいます。
その後ローマでは、2月14日に殉職した聖ヴァレンティヌスが愛する男女の守護聖人となり、春の訪れと上記のエピソードが合わさって14世紀には今と同じようなバレンタインとなったそうです。

—世界のバレンタイン

ヨーロッパ諸国ではバレンタインに男女が互いにカードを贈り合う習慣がありました。現在日本でも少しずつ始まっている男性から女性に花を贈る習慣はイギリスから始まったと言われています。さて、ここで少し世界のバレンタイン事情をご紹介しましょう。

◯ヨーロッパ◯
男性・女性共にプレゼントを贈ります。
チョコレートを贈る習慣は19世紀後半で盛んになり、現在ではチョコレートに限らず花やケーキ、カードなど様々な贈り物がされています。

◯北欧◯
男性から女性へプレゼントを贈る傾向が強いようです。
チョコレートを贈る場合もありますが、定番は花とカードだそうです。
主に恋人同士や夫婦や家族などが贈り合い、愛の告白というよりは“感謝”の意味合いが強いようで、義理で贈る事はありません。

◯韓国◯
日本の影響からか女性から男性へチョコレートを贈る事が多いです。
もちろんホワイトデーもありますが、韓国ではバレンタインデーもホワイトデーもプレゼントをもらえず、そのまま恋人が出来なかった者同士が黒い服を着てチャジャンミョンという料理を食べる“ブラックデー”というものもあるそうです。

◯台湾◯
台湾は旧暦の7月7日もバレンタインで、多くの男性が女性に花を贈りますが、その花の本数にも意味があるそうです。

〈赤いバラ〉
1本…“あなただけ”
11本…“お気に入り”
99本…“永遠に”
100本…“結婚してください”

だそうです。

◯ベトナム◯
男性が女性に尽くしまくる日で、お花を贈るのは当たり前だそうです。
羨ましいですね。

◯タイ◯
男性から女性にバラの花束を贈ります。
この日に合わせて入籍する人も多いんだとか。

◯サウジアラビア◯
イスラム教の教えの影響でバレンタインデーを祝う事は全面禁止になっています。
その中でもバレンタインを祝い、いくつもの業者が商品を販売していたりします。
最近では取締が厳しくなり、バレンタインを祝う者は死刑もあり得るとまで言われています。

—バレンタインに贈る花

上記では世界のバレンタインをご紹介しました。台湾のバレンタインの件で贈る花と本数で意味が変わると書きましたが、ここでバレンタインに贈る花を選ぶ為の、それぞれの種類の花言葉・意味をご紹介しましょう。

◯バラ◯
先程もご紹介しましたバラ。やはり愛を贈るという意味ではかかせませんね。
赤いバラの意味する言葉は愛と欲望です。一輪でも意味が伝わりやすいので良いですね。

◯カーネーション◯
カーネーションも強い愛情を意味する花です。バラに比べると優しくて可愛らしい印象を伝えられます。
ただ、絞りのカーネーションは愛の拒絶を意味するとも言われていて真逆の意味になってしまうので注意が必要です。

◯チューリップ◯
春らしい花であるチューリップは、正直さ・真実の愛・告白の意味をもつ花です。
バレンタインに贈るなら告白の意味を持つ赤いチューリップがおすすめです。

◯パンジー◯
ヨーロッパでパンジーはバレンタインに恋人に贈る花、またこの花を身につけていると異性の愛情が得られるとされており、愛の花・恋の花と言われています。

◯ワスレナグサ◯
その名の通り、私を忘れないでという意味と、真実の愛という意味があります。そっとあなたを見守る、そんな優しい愛情が伝えられるはずです。

◯コチョウラン◯
花言葉に、幸福が飛んでくる、あなたを愛していますの意味を持つ、バレンタインにぴったりの花です。その姿が蝶の舞う姿に似ている事から、その蝶が幸せを運んでくれるという意味が込められています。

いかがでしたか?今回のコラムでは最近増えて来ている男性からのバレンタインに注目してみました。バレンタインに花を贈り、ホワイトデーに今度は女性から花で愛を返すというのもなかなかロマンチックで良いものです。どんな花をセレクトするかによって愛の伝え方も様々ですよね。少し口ベタなあなたも、今年のバレンタインは少し勇気を出して、花に乗せて愛を伝えてみてはいかがですか?きっと言葉以上に伝わる何かがあるはずです。2月14日が皆さんにとって愛情溢れる1日になりますように。