- 2016.05.01
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スズランの日
5月1日は、スズランを贈る日。
フランス発祥のイベントで、愛する人やお世話になっている人に贈る習慣があり、贈られた人には、幸運が訪れると言われています。ー5月1日
日本ではあまり馴染みのないスズランの日ですが、フランスの街角では、スズランの小さな花束がそこかしこで売られるようになります。道端や広場に露店が現れ、街中が賑わうそう。
多少の規則はありますが、当日になると誰でも売って良いとされている為、子供から大人まで年齢問わず独自のスタイルで売られています。ー歴史
鈴なりの花がつく植物は、ヨーロッパの人々の間で春のシンボルであり、幸せを呼ぶものと考えられていました。スズランを贈るという風習の始まりは1561年5月1日のこと。幸福をもたらす花としてスズランの花束を受け取ったシャルル9世はそれをお気に召し、それから宮廷のご婦人達に毎年スズランを贈ることにしました。その後一般の人々がスズランを贈るようになったのは、19世紀末から徐々に進み定着したと云います。
ースズラン(鈴蘭)とは
名前の通り花が鈴に似ていて、葉が蘭の葉に似ている花のことです。
別名「君影草」とも言い、葉の影に隠れてひっそりと咲く可憐な姿が、殿方の影に寄り添う古き日本女性のイメージからきたと言われています。香りも豊かな為、香水や石鹸などの香料としても使われていますが、そのさわやかな香りは他の花の香りとも相性が良く馴染みやすい特徴があります。
花言葉は「幸福が訪れる」「純潔・純粋」「幸福の再来」「意識しない美しさ」。どれも相手を想って贈る時に相応しい言葉です。
ー流通しているのは主にドイツスズラン
ユリ科で毎年花を咲かせる多年草ですが、日本で流通しているのは主にヨーロッパ原産のドイツスズランという種類。特徴は幅の広い葉を持ち、花は大きく葉と同じくらいの高さまで伸び、葉の表側に咲きます。日本原産よりも香りが強く、香水に使われているのはドイツスズランになります。
日本原産のスズランは、本州中部から北、北海道の山地や高原の草地に自生する山野草です。高温多湿には弱くあまり流通していません。特徴はドイツスズランより葉が細く、花は小さく葉よりも低い位置で葉の裏側に隠れるように咲きます。
ー自生地の見頃は5月下旬~6月上旬
北海道には日本一の広さを誇る、平取町芽生スズラン群生地があり、5月下旬~6月上旬が一番見頃のよう。本州では笛吹市芦川町のスズラン群生地、入笠山・入笠湿原には日本スズランとドイツスズランの群生地があります。また、昭和49年5月に発見された阿蘇市波野のスズラン自生地は、九州で見られるのは珍しいと有名です。近所のお花屋さんでスズランの花束を見かけたら、愛する人やお世話になっている人へ贈ってみてはいかがでしょうか。